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2022年12月19日にNewJeansの新曲「Ditto」のMVが公開されました。
「Ditto」はNewJeansとバニーズの話、つまりファンソングです。(バニーズ=NewJeansファンの総称)
MVはside A・side Bの2部構成。1990年代後半~2000年代前半を彷彿させる雰囲気で、しかも映画のようなクオリティの高さです。
先ほどファンソングと紹介しましたが、バニーズではなくても、
- 応援しているアイドルがいる・いた人
- アイドルでなくてもアニメやゲームなど何かにはまっていたことがある人
きっと、見たら目頭熱くなる。
ストーリー
舞台は学校。
歌とダンスが好きな学生のNewJeansメンバー5人と、いつも彼女たちのそばで彼女たちをビデオカメラで撮影する少女の話です。
side A
少女はNewJeansを撮影中にビデオカメラ越しにある少年と目が合い、それから時々この少年のことも撮るようになります。
といってもside AのMVの中では、少女はほとんどずっとNewJeansの姿を撮影しています。
屋上・校庭・教室などで踊る姿、廊下を走ったり、図書館で本を読んだり、黒板に落書きしていたり、日常の様々な姿をビデオにおさめ、多くの時間をNewJeansと共に過ごします。
そしてMVの後半でどんでん返しがあり、実はNewJeansは少女以外の目には映らない=現実には存在しないことが明らかになります。
いままで少女がNewJeansと共に時間を過ごしていたすべての場所(教室・屋上・廊下・購買などなど)で実は少女が一人きりだったのです。
side B
元気のない少女をNewJeansが励ましていると、side Aの冒頭で登場した少年がその様子を心配そうに見つめます。
少女は少年に気づくと、NewJeansを振り払い、その場から走り去ります。
場面は学校の外に移り、広場でNewJeansがダンスの練習をしている様子を遠くから見つめる少女。
少女は自分の左腕のギプスを見て、NewJeansが書いてくれたはずの寄せ書きが無く、真っ白であることに気づきます。
そして少女は今までずっと持ち歩いていたビデオカメラを自分の意思で屋上から落とし壊します。
NewJeansから離れ、少年と2人並んで歩く少女の姿で学生時代の場面が終了。
MVの最後、大人になった少女が箱を開けビデオテープを取り出し再生します。するとそこには少女が学生時代に撮影したNewJeansの姿が映っていました。
考察
少女の名前
MV内でいつもビデオカメラを持ち歩き、ほとんど顔が映らない少女。
彼女の名前は반희수(バン・ヒス)。
カタカナでは”バンヒス”と4文字で発音しますが、韓国語らしく読むと”バニス”となります。
バニス…バニース…バニーズ!!?
NewJeansのファンの呼び名であるバニーズになるという、、素敵。
MVのストーリーはNewJeansと少女の話、ではなくNewJeansとバニーズの話と言い換えることができます。
鹿
side Aでは雪原の中で、side Bでは学校の廊下で、少女が鹿と出会い見つめあう場面が登場します。
鹿について想像上の存在・霊的な意味を暗喩していると考察している人もいれば、現実と趣味のバランスが偏っていることを示しているとか、様々な考察が交わされています。
NewJeansのミンジはMVに登場する鹿についてNewJeans公式app内でこう話していました。
「다가가고 싶지만 다가갈 수 없는 묘한 거리감(近づきたいけど近寄れない不思議な距離感)」
鹿を「遠い存在・想像上の存在」など曖昧な広い意味合いで受け取ることもできれば、鹿=NewJeansと解釈することもできると思います。
たとえばside Aでは鹿の登場後、少女は眠りから覚め、NewJeansの姿がクラスメイト(少女以外の人)には見えないことが明らかに。
鹿の登場で、夢(理想)と現実を区分していると考えられます。
side Bでは少女がビデオカメラを屋上から捨て、ミンジからの電話に出ないシーンの後に鹿が登場。
オタ卒してもふとした瞬間に推しが目に入ってくる(何となくつけたTVに推しが出演していた..とか)を表現しているとも読み取れます。
少年
少女にはバン・ヒスという役名がありますが、少年には役名がありません。
少女役を演じた女優パク・ジフさんが自身のSNSにMV撮影時の写真を「バン・ヒス」というコメントと一緒にUPした際、少年役を演じた俳優チェ・ヒョヌクさんが「僕の名前はなんだろう」とコメントしています。
少年の役名が無いことから、単純に「片想いの相手」だけでなく将来の夢や仕事など幅広く解釈することができます。
現実の友人・異性、イベント(受験勉強や就職活動などなど)、好きなアイドルを応援することよりも優先順位が高くなる何かを表していると考えることができます。
マニキュア
side Aで2回マニキュアを塗るシーンが登場します。
- 少女がミンジの右手小指の爪に塗るシーン
- ミンジが少女の左腕ギプスにハートマークを描くシーン
ですが、少女が目を覚ますと少女のギプスは真っ白。反対に少女の右手小指にマニキュアが塗ってあります。
ファンからアイドルに何かをしてあげることが、逆にファンである自分がアイドルから何かを受け取っているのではないでしょうか?
「なぜギプスには何も残っていないのか。爪ではなくギプスに描かれたハートを残せばいいのでは?」
実は指1本だけにマニキュアをすることで児童虐待防止のメッセージを表現する活動が世界的に行われています。(『Polished Man プロジェクト』と呼ばれる)
少女の左腕ギプスへNewJeansが書いた寄せ書きに「죽지마(死なないで)」という文言があります。
少女の左腕のケガについては明らかになっていませんが、教室でクラスメイトから少女が白い目で見られるシーンがあり、いじめを連想することもできます。
「Ditto」はファンソングですが、NewJeansからファンへの想いだけでなく、「児童虐待防止」のメッセージも表現されているのかもしれません。
黒板の落書き
ミンジが黒板に落書きした少女のイラストを下半身だけ消すシーンがside Aに登場します。
まず少女のイラストをミンジが描く=NewJeansもファンのことを考えている・想っている、と考えられます。
side Aの最後にミンジがイラストの下半身を消すシーン。
side Bで少女がNewJeansから離れる(オタ卒をする)ことを踏まえると、足を消すことで、少女(ファン)に自分たちから離れてほしくない、と表しているのではないでしょうか?
(といっても、正直最初見た時は(なんなら今もちょっと)イラストを消すシーンは怖いです。)
雨
MV内で何度か出てくる雨のシーン。
雨はNewJeansが受ける試練・困難を暗喩していると考えられます。
NewJeansは全員傘を持っておらず、少女1人だけ傘を持っています。
side Aでは少女は傘を閉じて雨に打たれますが、side Bでは屋上からビデオカメラを捨てた後、傘の無いNewJeansを残し、少女1人傘をさして歩いていきます。
自分たちを置いていく少女の背中を見つめるNewJeansの表情が悲しそうで切なくなります。
まとめ
NewJeansと少女(バニーズ)、そしてカセットテープを中心としたMV。
バニーズであってもバニーズでなくても、アイドルを好きな人・好きだった人なら誰しも心にグッとくるMVです。
特にside Bはやばい。
改めて思うけど、これタイトル曲じゃないんだよなぁ。。
2023年1月のカムバックが楽しみ。
以上!またね!