TOPIKの難易度早わかり!各級のレベル感・対策法をわかりやすく解説

韓国語の勉強を始めて「そろそろTOPIKを受けてみたい!」と思っているけど、
「何級を受けるべき?」
「自分に合ったレベルが分からない…」

と悩んでいませんか?

TOPIKは6段階に分かれていて、級ごとの難易度や試験内容にも違いがあります。

この記事では、各級のレベル感や難易度、必要な勉強時間の目安をわかりやすく解説!
自分の現在地や学習目的に合った級を見つけて、効率よく合格を目指しましょう!

TOPIKとは?試験の基本構造と等級の決まり方

韓国語学習者の間でよく耳にする「TOPIK(토픽 / トピック)」。
正式には「韓国語能力試験Test of Proficiency in Korean)」のことで、韓国政府が主催する公的な語学試験です。

韓国の大学への留学や就職、ビザ申請時の提出書類としても利用されるため、国際的にも認知度が高く、世界各地で定期的に実施されています。

まず最初にTOPIKの試験構成や、受験後に決まる「等級」についてさらっと確認していきましょう。

TOPIKの試験構成(TOPIK I/TOPIK IIの違い)

TOPIKは、「TOPIK I」と「TOPIK II」の2つのレベル帯で実施されます。

区分対象級試験科目試験時間
TOPIK I1級・2級聞き取り・読解1時間40分
(聞き取り40分+読解60分)
TOPIK II3級〜6級聞き取り・筆記・読解3時間
(聞き取り60分+筆記50分+読解70分)

TOPIK I:初級者向けで「リスニングと読解」のみ
TOPIK II:中〜上級者向けで「リスニング・ライティング(作文)・読解」の3技能が問われる

TOPIK IとTOPIK IIの併願は不可
→申し込みの際、どちらか一方を選ぶ必要あり

受験後に決まる「等級」とは?点数による級の判定ルール

TOPIKでは、受験後に得点に応じて「等級(級)」が決まります

つまり、事前に級を選んで受験するわけではなく、1回の受験で複数の級の可能性があるという仕組みです。

「TOPIK I」の等級判定基準(200点満点)

等級合格基準
(聞き取り+読解の合計点)
1級80点〜139点
2級140点〜200点

「TOPIK II」の等級判定基準(300点満点)

等級合格基準
(聞き取り+筆記+読解の合計点)
3級120点〜149点
4級150点〜189点
5級190点〜229点
6級230点〜300点

各科目の得点に関係なく合計点で判定されるのが特徴です。
ですので、作文が多少苦手でも、リスニングや読解でしっかり点が取れれば最上級の6級に届く可能性が十分あります。

試験問題の難易度はどのくらい?全体的な印象と体感

TOPIKを初めて受験する方にとって
「どれくらい難しいの?」
「どのくらいの勉強で合格できるの?」

といった不安はつきもの。

ここでは、TOPIK I・TOPIK IIそれぞれの科目別の難易度と、実際に受けてみて感じたポイントをご紹介します。

【TOPIK I】聞き取り・読解の難易度

TOPIK Iでは韓国語の基礎的な聞き取りと読解力が問われます。

聞き取り

  • はっきりした発音でスピードもゆったり、韓国語初心者でも対策しやすい
  • よくある場面会話や日常的な内容が中心

読解

  • ハムニダ体で書かれた文章がほとんどで、長文問題でも一文一文は短め
  • 基本単語と文法が身についていれば解ける問題が多い
  • ただし、時間配分に注意しないと最後まで解ききれないことも..

初級文法や語彙にしっかり慣れていれば合格圏内に入れるレベルといえます。

【TOPIK II】聞き取り・読解・作文の難易度

TOPIK IIは中〜上級者向けの試験です。
TOPIK Iと比べて問題数も多く、内容も一気に難しくなります。

聞き取り

  • TOPIK Iと比べてスピードが早いが、実際のネイティブの会話よりはスピードは遅め
  • 内容はビジネス・社会問題・抽象的なテーマなど多岐にわたる
  • 長めの会話や講義形式の音声もあるため、慣れていないと集中力を保つのが大変

読解

  • コラム・説明文・意見文などが多く、語彙の幅と読解力が問われる
  • 後半になるほど設問の意図を正確に把握する必要があり、上級文法の理解も重要

筆記・作文(쓰기)

  • 文章の穴埋め問題やグラフを見て文章を書く問題、意見を述べる長文作文が出題される
  • 特に600〜700字の長文では構成力や表現力が求められる
  • 「書く力」に苦手意識があるとハードルに感じやすい

TOPIK IIは、単なる語彙力だけでなく「使える韓国語力」が必要とされる印象

試験全体の共通ポイント(問題量・時間配分)

  • 問題数が多い
    特にTOPIK IIは集中力&時間との勝負になります
    問題を飛ばす判断や、速読・速解の力が必要
  • 選択肢の見極めがカギ
    リスニング・読解ともに「どれもそれっぽい選択肢」の中から正解を選ぶ力が求められる
  • 集中力の維持が重要
    3時間近い長丁場のTOPIK IIでは、特にリスニングや読解の途中で集中力が切れやすい

各級のレベルと難易度・勉強時間の目安

TOPIKは1級から6級まで等級がありますが、それぞれの級がどの程度のレベルなのか、実際の難しさや学習の目安が気になりますよね。

ここでは各級ごとに「どんな人が目指すべきか」「どんな力が求められるか」を具体的にまとめました。

これから受験する方は、ぜひ自分に合った級を選ぶ参考にしてみてください。

【TOPIK I 1級】難易度:ハングルが読めれば合格も夢じゃない

レベル感

  • ハングルの読み書きができる初学者向け
  • あいさつや簡単な自己紹介、買い物で使う表現などが理解できればOK

合格基準・得点配分

合格基準:200点満点中 80点以上(聞き取り+読解)

満点合格目安点目標正答数
聞き取り100点
※配点例:3点×20問+4点×10問
40点以上約14問
読解100点
※配点例:2点×20問+3点×20問
40点以上約20問
勉強時間・対策の方針
  • 約80〜120時間の学習が目安
  • ハングルの読み書きをマスターし、基本単語・文型に慣れるのがカギ
  • 『できる韓国語初級I』などの入門テキストを1冊終えるのが目安
  • 音声付き単語帳を使って「音で覚える」学習がおすすめ

【TOPIK I 2級】難易度:旅行や日常会話がスムーズにできる初級のゴール

レベル感

  • 韓国旅行で簡単なやりとりがスムーズにできる
  • 天気や食事、スケジュールの話など日常会話が理解できる

合格基準・得点配分

合格基準:200点満点中 140点以上(聞き取り+読解)

満点合格目安点目標正答数
聞き取り100点
※配点例:3点×20問+4点×10問
70点以上約23問
読解100点
※配点例:2点×20問+3点×20問
70点以上約30問
勉強時間・対策の方針
  • 150〜250時間の学習が目安
  • ハングルの読み書きをマスターし、基本単語・文型に慣れるのがカギ
  • 『できる韓国語初級II』などの初級テキストを1冊終えるのが目安
  • TOPIK Iの過去問を2〜3回分解いて、問題形式に慣れる
  • 単語帳は例文を丸ごと覚えるのが効果的

【TOPIK II 3級】難易度:韓国語での会話がなんとか成立する中級の入り口

レベル感

  • 自己紹介や身の回りの話題をある程度の文で話せる・書ける
  • 韓国語で友達と簡単な近況報告や雑談ができる
  • 簡単なニュースや案内文も読める

合格基準・得点配分

合格基準:300点満点中 120点以上(聞き取り+読解+筆記・作文)

満点合格目安点目標正答数
聞き取り100点
※配点例:2点×50問
50点以上25問
読解100点
※配点例:2点×50問
50点以上25問
筆記・作文100点
※配点例:10点×2問+30点×1問+50点×1問
20点以上54番の作文以外で、
部分点を取る
勉強時間・対策の方針
  • 300〜400時間の学習が目安
  • TOPIK IIのリスニング・読解はTOPIK Iと比べて一気に難しくなるため、過去問を毎日1〜2問ずつ解いて「慣れる」のが大事
  • 『できる韓国語初級II』などの初級テキストを1冊終えるのが目安
  • ポッドキャストや韓国語学習YouTubeの“ながら聞き”を習慣に
  • 作文は54番は飛ばしてもOK。51〜53番で最低限の部分点を取れるように「シンプルな表現でいいから答案を書く」練習

【TOPIK II 4級】難易度:韓国ドラマのセリフが聞き取れてきて楽しくなるレベル

レベル感

  • ドラマやYouTubeを字幕なしでも少しずつ理解できるようになる
  • 自分の意見を簡単な文章で述べられる
  • 基本の語彙・文法はかなり正確に使え、少し複雑・長い文章も読める

合格基準・得点配分

合格基準:300点満点中 150点以上(聞き取り+読解+筆記・作文)

満点合格目安点目標正答数
聞き取り100点
※配点例:2点×50問
60点以上30問
読解100点
※配点例:2点×50問
60点以上30問
筆記・作文100点
※配点例:10点×2問+30点×1問+50点×1問
30点以上4問全てで
部分点を取る
勉強時間・対策の方針
  • 500〜600時間の学習が目安
  • 2〜3週間に1回は過去問にチャレンジ+間違えたところを見直し
  • 通勤・通学時や寝る前にリスニングの音声を聴き「耳で慣れる」
  • 韓国のブログ・ニュースアプリを1日5分でも読んで「読み慣れる」
  • 作文は54番も諦めずに書く練習!満点を狙わずに、部分点を狙う

【TOPIK II 5級】難易度:韓国語でのプレゼンや議論もこなせる上級の入口

レベル感

  • 韓国語を用いて仕事や学業がある程度対応できる
  • ドラマやバラエティのスピードにもなんとかついていける
  • 複雑な文章や長文の読解もこなせ、抽象的なテーマにも対応可能
  • 助詞や語尾を使い、長い文章も少しずつ書けるように

合格基準・得点配分

合格基準:300点満点中 190点以上(聞き取り+読解+筆記・作文)

満点合格目安点目標正答数
聞き取り100点
※配点例:2点×50問
76点以上38問
読解100点
※配点例:2点×50問
76点以上38問
筆記・作文100点
※配点例:10点×2問+30点×1問+50点×1問
40点以上4問全てで
部分点を取る
勉強時間・対策の方針
  • 700〜900時間の学習が目安
  • 作文対策は5級から本格化。表現のバリエーションを増やす。
  • 作文の53番はテンプレートを覚え、54番は500文字以上書けるように練習
  • 1〜2週間に1回は過去問にチャレンジ+間違えたところを見直し
  • 韓国のブログ・ニュースアプリを1日5〜10分読む習慣

【TOPIK II 6級】難易度:韓国語で自由に表現・思考できる最上級の入り口

レベル感

  • 日常会話は多くの場面で問題なし
  • 練習すれば韓国語でプレゼンや論文執筆も可能
  • 読み書きともに、自分の意見を比較的流暢で論理的に伝えることができる

合格基準・得点配分

合格基準:300点満点中 230点以上(聞き取り+読解+筆記・作文)

満点合格目安点目標正答数
聞き取り100点
※配点例:2点×50問
86点以上43問
読解100点
※配点例:2点×50問
86点以上43問
筆記・作文100点
※配点例:10点×2問+30点×1問+50点×1問
58点以上51〜53番で8割以上の得点
54番で30点以上を目指す
勉強時間・対策の方針
  • 1000時間以上の学習が目安
  • 専門的なテーマに関する語彙(上級語彙)を増やす
  • 作文は53・54番で高得点を狙うためにテンプレ強化は必須。誰かに添削してもらうなど、フィードバック練習もおすすめ
  • 単語帳やテキストを使うより、過去問・模擬試験を何度も何回分も解く方が効果的

まとめ(一覧表)

難易度レベル感合格ライン目標正答数目安勉強の方向性
1級ハングルが読めればOK80/200聞14・読20問初級単語・文法の基礎固め
2級初級のゴール100/200聞23・読30問初級文法+例文暗記
3級中級の入り口120/300聞25・読25問+作文20点リスニング&読解対策中心
4級ドラマが楽しめる150/300聞30・読30問+作文30点 〃 +簡単作文
5級上級の入り口190/300聞38・読38問+作文40点中級語彙強化+作文対策
6級最上級の入り口230/300聞43・読43問+作文58点過去問・模擬試験+作文強化

ハングル検定と比べてTOPIKはどう違う?

韓国語の試験といえば「TOPIK」と「ハングル能力検定」の2つが代表的ですよね。
どちらを受けるべきか迷う方のために、それぞれの特徴や違いを比べてみましょう。

試験形式・レベル表記の違い

TOPIKハングル能力検定
主催韓国政府(教育省)日本の民間団体(日本ハングル能力検定協会)
実施国世界各国日本国内のみ
試験形式マークシート・記述式(作文あり)
※記述式はTOPIK IIのみ
マークシート・記述式・面接
※記述式と面接は1級のみ
試験内容聞き取り・読解・筆記聞き取り・読解・書き取り
レベル表記1〜6級
※最高級:6級
5級〜1級
※最高級:1級

TOPIKは韓国政府が主催しており、留学や就職など韓国での活用に強いのが特長です。

一方、ハングル検定は日本人学習者向けに設計されており、語彙・文法の理解度や級によっては日本語↔︎韓国語の言い換え問題なども出題されます。

難易度・レベル感・学習目標の違い

難易度の違い

TOPIK
「韓国語でのコミュニケーション能力」を重視
韓国語のみで出題される点からも、初級〜中級者には難易度がやや高め

ハングル能力検定
「語彙・文法・訳す力」が中心
韓国語の語彙・表現への理解度・日本語との対応力が問われる

学習目的に応じた使い分け

  • 韓国留学・韓国就職を目指す人 → TOPIK一択
  • 日本国内での韓国語力証明・趣味としての学習 → ハングル検定でもOK
  • 基礎を日本語でしっかり固めたい人 → まずはハングル検定& 慣れてきたらTOPIKへ

両者は出題方針や目的が異なるため「どちらが上/下」というよりは「自分の学習段階や目標に合っているか」で選ぶのがおすすめです。

まとめ:自分に合った級を選択して効率的に対策しよう

TOPIKは韓国語学習者にとって、実力を測れるだけでなく国際的に実力を証明できるとても有用な試験です。

級によって難易度や求められる力が大きく変わります。
そのため「自分の現在地」と「目標レベル」を明確にすることが大切です。

  • 韓国語の勉強を始めたばかり・初めて受験する:
    まずはTOPIK Iの1〜2級を目指す
  • 将来的に韓国で学びたい・働きたい:
    TOPIK IIの4級以上を目標にする

自分に合ったレベルを選んで効率よく対策していけば、着実にステップアップできます。

韓国語の学習がもっと楽しく、そして実践的なものになりますように!

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