TOPIKとハングル検定、どっちを受ける?違い・レベル・使い分け完全ガイド

韓国語の勉強を進める中で、
「試験を受けてみようかな?」
「でもTOPIKとハン検どっちがいいの?」

と悩んだことありませんか?

韓国語の検定試験は2つもあって、どっちを選べばいいのか迷いますよね。

実はそれぞれ目的出題傾向対象者が大きく違うんです。

この記事では、TOPIKとハン検の違いや特徴をわかりやすく解説!
試験選びで悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください♪

TOPIKとハングル能力検定の違いを徹底比較!【一覧表でざっくり理解】

韓国語の検定試験といえば「TOPIK」と「ハングル能力検定(ハン検)※」の2つが代表的ですが、それぞれの特徴や目的は意外と異なります。
まずはこの一覧表で、両者の違いをざっくりと把握してみましょう!

※正しい表記は「ハングル」能力検定ですが、この記事では便宜上ハングル能力検定で統一しています

TOPIK
(韓国語能力試験)
ハングル能力検定
(ハン検)
試験の目的韓国語の運用能力を評価日本語母語話者の韓国語知識・理解度を評価
主催韓国教育部・国立国際教育院
実施国:世界
特定非営利活動法人 ハングル能力検定協会
実施国:日本
対象者・韓国語を母語としない人
・在外韓国人
日本語母語話者
試験言語問題・解答ともにすべて韓国語問題は日本語中心+韓国語
出題形式・TOPIK I(1〜2級):マークシートのみ
・TOPIK II(3〜6級):マークシート+記述
・2〜5級:マークシート
・1級:マークシート+記述+面接
レベル構成1, 2, 3, 4, 5, 6級
最高級:6級
5, 4, 3, 2, 準2, 1級
最高級:1級
難易度の傾向実用的な韓国語能力(読む・聴く・書く)を重視・文法・語彙の知識が中心(特に上級は高難度)
・日本語↔︎韓国語の翻訳問題もあり
試験の実施頻度年2~4回(年によって異なる)
※4月・7月・10月に実施することが多い
年2回(6月・11月)
試験会場韓国および世界80か国以上
※外国人が韓国で受験することも可能
日本国内(全国主要都市)
受験料TOPIK I:5,000円
TOPIKII:7,000円
5級:3,700円
4級:4,200円
3級:5,300円
2級:6,300円
2級:7,000円
1級:10,000円
※併願の場合は割引あり
有効期限2年間無期限
活用シーン留学申請、就職転職活動、永住ビザ申請など通訳・翻訳・通訳案内士を目指す人の実力評価

ざっくりまとめると..
・TOPIK:世界共通の韓国語のレベルを測る
・ハン検:韓国語のレベルおよび日本語↔︎韓国語の運用能力も測る試験

TOPIKとは?【韓国政府主催・世界共通の韓国語能力試験】

韓国語を実務レベルで使いたい方や、留学・就職を視野に入れている方におすすめなのがTOPIK(Test of Proficiency in Korean)です。
世界中で実施されており、韓国政府が公式に主催する信頼性の高い試験です。

試験の概要(TOPIK I/II)

TOPIKは次の2つのレベルに分かれています。
どちらも同日に試験が実施され、日本では年に3回(4,7,10月)実施されることが多いです。

  1. TOPIK I(初級)
    • 取得可能な級:1級・2級
    • 受験料:5,000円
    • 試験内容:聞き取り+読解
    • 試験時間:10:00〜11:40(休憩なし)
  2. TOPIK II(中〜上級)
    • 取得可能な級:3級〜6級
    • 受験料:7,000円
    • 試験内容:聞き取り+筆記+読解
    • 試験時間:13:00〜16:30(休憩30分)

TOPIK I&IIの併願は2022年より廃止され、どちらか受験したい方を選択して申し込みます。
申し込みは公式HPからオンラインでの申し込みです。

主催・対象者・実施国

  • 主催
    韓国教育部(文部科学省のような機関)/国立国際教育院(NIIED)
  • 対象者
    韓国語を母語としない外国人、または海外在住の韓国系住民など
  • 実施国
    韓国を含む90か国以上(日本国内でも受験可能)

韓国政府公認の世界共通の試験
そのため留学・就職・ビザ申請などの条件にTOPIKを用いることが多い。

試験形式・時間配分

  1. TOPIK I(1〜2級):計100分
    • 試験形式:マークシートのみ
    • 時間配分:聞き取り(30問)40分・読解(40問)60分
  2. TOPIK II(3〜6級):計210分
    • 試験形式:マークシート+記述(6〜700字の作文あり)
    • 時間配分:
      【1時間目】聞き取り(50問)60分・筆記(4問)50分
      〜 休憩30分
      【2時間目】読解(50問)70分

TOPIK IIは試験時間も長い上、作文問題もあり。
やや負荷の高い試験構成です。

評価方法とレベル感(1~6級)

TOPIK Iは2級まで、TOPIK IIは3〜6級まで判定されます。

等級得点範囲特徴
1級80〜139点基本語彙の理解、あいさつ、自己紹介などが可能
2級140〜200点身近な話題について簡単な会話・読解が可能
3級120〜149点簡単な日常会話は問題なし、シンプルな意見交換も可能
4級150〜189点少し複雑な内容も理解、学業・仕事の基本的なやりとりも対応可
5級190〜229点上級の入り口。抽象的・専門的な内容もある程度OK
6級230〜300点ほとんどの場面で聞き取り・読み取りが可能。
流暢で論理的に文を作成できる

有効期限・活用例(留学・就職など)

  • 有効期限取得日から2年間
  • 主な活用例
    • 韓国の大学や大学院への留学申請
    • 韓国企業への就職活動
      (日本国内の企業でも語学力を表す指標として使われていることが多い)
    • 韓国での永住ビザ・在留資格取得

韓国国内機関ではTOPIK II 3級以上を基準にしていることが多いです。

※ただし、特に就職を目指す場合は6級取得を必須条件に設定している企業もある

受験機会も限られているので、就活やビザ申請がまだ先の人でも早めに取っておくと安心です。

こんな人におすすめ

  • 韓国に留学・就職を考えている人
  • 韓国語の実務的スキルを証明したい人
  • 国際的に通用する資格を取得したい人
  • 韓国語の総合的な力(読む・聞く・書く)を伸ばしたい人

ハングル能力検定(ハン検)とは?【日本人向けの韓国語試験】

日本で韓国語を学ぶ人の間で長年親しまれているのが「ハングル能力検定」、通称「ハン検」です。

韓国語の基礎を日本語でしっかりと学びたい人や、通訳/翻訳業務に携わりたい人にぴったりの試験です。

試験の概要

ハングル能力検定は、5級(初級)〜1級(最上級)まで6つに分かれています。
どの級も同日に試験が実施されます。

試験時間試験内容受験料
5級午前 / 午後
(10:30〜12:00)
聞き取り+筆記3,700円
4級午前 / 午後
(14:00〜15:30)
聞き取り+筆記4,200円
3級午前 / 午後
(10:30〜12:00)
聞き取り+筆記5,300円
準2級午前 / 午後
(14:00〜15:30)
聞き取り+筆記6,300円
2級午前 / 午後
(10:30〜12:20)
聞き取り+筆記7,000円
1級午前 / 午後
(14:00〜15:50)
聞き取り+書き取り+筆記
(1次試験合格者のみ後日面接試験あり)
10,000円

試験内容の「筆記」は、TOPIKの読解問題(읽기)のような試験

春・秋と年に2回のみの実施と、TOPIKより試験実施回数は少なめ。
ただし隣接級との併願が可能です。

併願で2つの級を受験する場合は、個別に受験するよりも受験料がややお得になります

  • 5級+4級:7,400円 (500円お得)
  • 4級+3級:9,000円 (500円お得)
  • 3級+準2級:11,100円 (500円お得)
  • 準2級+2級:13,100円 (300円お得)
  • 2級+1級:16,800円 (200円お得)

主催・対象者

  • 主催
    日本の特定非営利活動法人「ハングル能力検定協会」
  • 対象者
    日本語話者の韓国語学習者
  • 実施国
    日本のみ

特徴:日本語表記/文法・語彙など表現中心

ハン検の5級〜準2級は、日本人学習者に合わせて日本語で問題が出題されます
また内容も「語彙力」や「文法理解」を重視した構成です。

そのため「日本語で丁寧に韓国語を学びたい」という初級~中級学習者にとっては、非常にわかりやすく取り組みやすい試験になっています。

一方、上級の試験では慣用句に関する問いや、韓国語↔︎日本語への翻訳問題も出題されます。
TOPIK6級取得済みの中・上級者にとっては、より本格的な韓国語力を試すことができる試験です。

全国通訳案内士試験が免除?

特定非営利活動法人ハングル能力検定協会が実施する「ハングル」能力検定試験の一級に合格した受験者が、韓国語による全国通訳案内士試験を受験する場合は、外国語筆記試験(韓国語)を免除する。

引用元:新日本通訳案内士協会/NPO日本文化体験交流塾HP

1級合格者の場合は、国家資格である「全国通訳案内士試験」の一部試験が免除になります。

  • 日本国内の空港や観光地で働きたい
  • 翻訳・通訳の業務に携わりたい

という人にとって、自身の韓国語力を証明するのにハン検1級はぴったりの試験です。

試験形式・時間配分

級ごとに、以下のような形式で出題されます。

試験内容・時間配分試験形式
5〜準2級聞き取り+筆記
(30分+60分)
マークシート
2級聞き取り+筆記
(30分+80分)
マークシート
1級聞き取り・書き取り+筆記
(30分+60分)
マークシート
(一部、記述式あり)

1級の面接試験は1人約15分間

評価方法とレベル感(1~6級)

合格点必須得点特徴
5級60点以上ハングルの読み書きと簡単なあいさつ・会話が可能
4級60点以上基本単語を使って自己紹介や買い物・注文などが可能
3級60点以上聞き取り:12点
筆記:24点
日常会話の基本が身につき、
身近な話題についてのやりとりもOK
準2級70点以上聞き取り:12点
筆記:30点
少し複雑な内容にも対応でき、
やさしいニュースや広告も理解できる
2級70点以上聞き取り:16点
筆記:30点
新聞や雑誌の記事も理解でき、
丁寧な依頼や感情のニュアンスも使い分けられる
1級70点以上聞取・書取:16点
筆記:30点
抽象的な内容も深く理解でき、
ほとんどの場面で自然かつ高度な表現ができる

1級の2次試験(面接試験)は【S, A, B, C, D】の5段階評価。S〜Bが合格

5級・4級は必須得点の設定無し。ただし筆記試験が満点(60点)でも聞き取り試験を受けていない場合は不合格になる

有効期限・活用例(学習記録・履歴書記載など)

ハングル検定には有効期限がありません
一度合格すれば永久に証明として活用できます。

  • 韓国語学習の進捗確認
  • 履歴書・エントリーシートへの記載
  • 韓国語関連の仕事・アルバイト応募の際のアピール材料 など
  • 全国通訳案内士試験の外国語筆記試験(韓国語)を免除

こんな人におすすめ

  • 日本語でしっかり韓国語を学びたい
  • 文法・語彙力を丁寧に固めたい
  • 韓国旅行やK-POP推し活の一環として韓国語を楽しみたい
  • 韓国語の勉強の進捗を可視化したい
  • 就職・転職時のスキル証明として活用したい

ハン検協会から出ている公式教材が充実しているため
「日本語での丁寧な説明で韓国語を学びつつ、実力を伸ばしたい」
という人にとって、安心して取り組める試験です。

また、2級・1級は特に幅広い語彙力・細かな韓国語運用力が問われるため、TOPIK6級まで取得した上級者にもおすすめです。

【目的別】あなたにおすすめの検定はこれ!

どちらの検定も魅力的ですが「目的」によって選ぶのがポイントです!

留学・韓国就職を目指す人 ⇒ TOPIK

韓国での留学や就職を考えているなら、
韓国政府が公式に認定するTOPIKがマスト!

出願資格やビザ申請にも必要になることがあるため、海外での活用も想定している人はTOPIK一択です。

日本国内の企業でも、募集要項に「TOPIK 5級以上」など記載しているところは多い

韓国語の基礎力をつけたい人 ⇒ ハン検

「とにかく基礎から着実に学びたい!」
という人には、ハングル検定がぴったり。

日本語でしっかり学べる上に、語彙や文法の整理にも効果的。

学習初期のペースづくり理解の定着に役立ちます。

モチベーションUP・学習目標にしたい人 ⇒ 両方の併用もおすすめ!

どちらか1つに決めなくてもOK!
ハングル検定で基礎を固めながら、TOPIKで総合力を測るという併用スタイルも◎

「次はどっちを受けようかな?」
試験を学習のモチベーションに活かすのもおすすめです。

TOPIKとハングル検定、レベル対応表(参考)

TOPIKとハングル検定はそれぞれ試験形式や評価基準が異なるため単純な比較はできませんが、おおよその目安として以下のように対応しています。

ハン検級位対応するTOPIK目安
5級TOPIK I 1級前後入門
4級TOPIK I 2級前後初級
3級TOPIK II 3〜4級中級
準2級TOPIK II 4〜6級 (〜260点)中級〜上級
2級TOPIK II 6級 (〜300点)上級
1級最上級

※ あくまで目安です。語彙力や読解スピード、試験形式への慣れなどによって個人差があります。

どの順番で受験する?
  • 韓国語を勉強し始めたばかり
  • 検定で実力を確認しながら上達したい

という人は、次のような順番で受験すると韓国語の基礎を整えつつ、スムーズに上達できます。

  • ハン検5〜4級→TOPIK II 3〜6級→ハン検2級〜1級

まずは基礎をハン検で固めたら、TOPIK IIを通して実力を高め、最終的にハン検2〜1級を取得して達人になるといった流れです。
※TOPIK IIがあまりに難しすぎると感じる人は、ハン検4級の後にハン検3級かTOPIK I(目標:2級取得)を挟む

TOPIK II 6級まで取得できれば、日常生活における韓国語力は十分なレベルに達します。
6級取得後に「より正確に韓国語を使えるようになりたい」と感じた人は、ハン検2級・1級を目標に長期計画を立てて挑戦するのがおすすめです◎

よくある質問Q&A

Q. 初心者はどちらから始めたらいい?

A. 日本語で学びやすい「ハングル検定」がおすすめ!

特に韓国語を始めたばかりの方には、試験の説明文が日本語な点や問題が基礎文法・語彙で構成されている点からもハン検の方が取り組みやすいです。
「まずは文法の基礎をしっかり固めたい」という方にはぴったり。

ただし、将来的に韓国留学を考えている人はTOPIK 3〜6級が必要なことが多いため、早めにTOPIK IIの形式に慣れておくのもアリです。

Q. ダブル受験する意味ある?

A. 十分あります!学習バランスが取れる&モチベもUP!

  • ハン検 → 韓国語力の基盤である語彙・文法を強化
  • TOPIK → 読解・作文・リスニングを通して実践力を強化

ダブル受験を通じて韓国語力を偏りなく高められるのがメリットです。

Q. 履歴書ではどちらが評価される?

A. 基本的には「TOPIK」が評価されやすい!

求人票に「優遇:TOPIK○級以上」と記載されていることも多く、一般企業や就職活動での韓国語力証明としては国際的に認知されているTOPIKの方が有利なことが多いです。

ただし、特に観光業界や通訳・翻訳や教育系(韓国語講師など)では、日本の国家資格「全国通訳案内士」の受験に使えるハングル能力検定1級が評価されることもあります。
実際に「ハングル能力検定1級歓迎」などと書かれた求人もあります。

結論:履歴書に書くなら..
  • 「韓国語を本気で使って働きたい」「語学力を証明したい」
     → TOPIK6級 または プラスαでハン検2~1級まで取得する
  • 「韓国語学習を頑張っている姿勢を見せたい」
     → どの級でもOK。まずは自分のレベルに合ったものに挑戦しましょう!

ちなみにハン検2級~1級に合格できる方は、TOPIK6級もほぼ確実に取得できます。
なので、TOPIKの方が国際的な認知度が高いため「ハン検だけ」よりは、TOPIK6級まで取得しておいた方がどの場面でも役立つのでオススメです。

まとめ:目的に合わせて選べばOK!試験を通じて学習のモチベUPを

韓国語試験にはTOPIKもハングル能力検定もありますが…

👉 どちらを選んでも正解!

大事なのは「自分の目標や現在地に合っているかどうか」です。

  • 留学やビザ取得など、国際的な公式な証明が必要 → TOPIK
  • 基礎を固めたい、学習の区切りにしたい → ハングル能力検定

また、試験にチャレンジすることで、

  • 学習のペースが整う
  • 明確なゴールができる
  • 合格で自信がつく

など、得られるものもたくさんあります!

韓国語学習のモチベーション維持にもぴったりなので、ぜひ自分に合った試験スタイルを見つけてみてくださいね♪

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